キャリア理論

【キャリア理論】ホランドの理論(六角形モデル/スリーレターコード)

この章で理解したいこと

  • 人のパーソナリティは典型的な6種類のタイプに分類できる。そしてそれぞれ関連している=六角形モデルで表現(RIASEC)
  • 六角形のうち近似でつながっている3つを使って人のパーソナリティを表現した。=スリー・レター・コード
  • VPI(職業興味検査)を作り上げた。

キャリアコンサルタント試験でも頻出している理論ですね。かなり重要な理論なので必ず覚えるようにしましょう。

ホランドって誰?

ホランド(ジョン L. ホランド)は、アメリカの心理学者でジョンズ・ホプキンス大学で教授を務めた。

1919年生まれ、2008年没。

ホランドの六角形モデル(RIASEC)とは?

六角形モデル(RIASEC)とは、6つの性格タイプに基づくキャリアと職業選択の理論で、「現実的 (Realistic)、研究的 (Investigative)、芸術的 (Artistic)、社会的 (Social)、企業的 (Enterprising)、慣習的 (Conventional)」の6つの性格タイプを六角形に配置し、それぞれの性格タイプがお互いに相関関係があり、近ければ近いほど関係があり、六角形の対極にあるタイプは関連性が低いとしました。なお、それぞれの頭文字をとって、RIASEC(りあせっく)と省略します。

そして、性格にあったキャリア選択をすると仕事に対する充実度が高いと考えました。

ホランドの六角形モデル (図はWikipediaより引用)

それぞれの分類の意味は以下の通りとなります。

ホランドの六角形モデル(RIASEC)

  • Realistic - 現実的:機械や動物を扱い、手順や順序を重視、人やアイディアよりもモノを好みます。技術者のイメージです。
  • Investigative - 研究的:物理、化学、生物学、医学など研究や調査をすることを好みます。学者のイメージです。
  • Artistic - 芸術的:音楽や芸術、創造的なものごとを好みます。芸術家のイメージです。
  • Social - 社会的:対人関係や社会奉仕、ボランディアなどを好みます。教師やカウンセラー、看護師のイメージです。
  • Enterprising - 企業的:組織の運営や企画を好みます。マネージャー的、企業戦士のイメージです。
  • Conventional - 慣習的:データや情報を規則正しく取り扱うことを好みます。経理や事務のイメージです。

ホランドのスリー・レター・コードとは?

ホランドのスリー・レター・コードとは、上記でご紹介した六角形モデルのうち、隣り合っている3つの性格タイプを使って性格を表現するモデルです。

例えば、どんな人も完全に6つの性格に分類できる分けではありません。社会的の性格タイプを持つ人でも企業的な側面があったり芸術を好むなど、多少他の性格タイプも現れてきますよね。このように隣り合う3つの性質を使って性格を表すことをスリー・レター・コードと呼びます。

ホランドは、職業分類辞典(DOT)を作成し、そこに職業と適合性の高いスリー・レター・コードを分類していきました。

性格別オススメ職業辞典に近いかもしれませんね。

ちなみに、私は慣習的(C)-現実的(R)-研究的(I)タイプかな。

上記は私の例ですが、このように人の性質は3つのタイプを使って表現出来るのです。

そして、この性質に適合した職業を選択(キャリア選択)をすると仕事が充実するとホランドは考えました。

なお、六角形の各タイプの距離が近いほど一貫性があり(似ている)、対極にいけばいくほど一貫性がない(似ていない)としています。

さらに、誰かのパーソナリティを六角形に当てはめたとき、六角形モデルの特定タイプが強く、他は低い状態を「分化」していると表現しました。逆にどのタイプも全体的に低く出てしまっている状態を未分化と表現します。

分化と一貫性

分化:六角形のうち、特定タイプが強く表れていること。

未分化:六角形のあらゆる部分が低く出てしまっている状態。

一貫性:特定のタイプと隣り合っているタイプは一貫性がある。逆に離れている場合(対極)は一貫性がない。

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